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新型アルトワークスの5速MTで採用するクロスレシオって何? [ミッション]

新型アルトワークスには5速マニュアルが搭載され
ギアを操る楽しさが帰ってきました。

スズキの開発者も「操る愉しさ」を追求し
ドライバーの意のままに操れるクルマづくりを目指したそうです。



そんな走りへの理想を具現化した5MTですが
カタログなどの説明では

「ギアをクロスレシオにすることで
エンジンの回転数を常に有効なパワーバンド内に
キープすることが可能に」

と書いてあります。


クルマ雑誌などにも新車紹介や
試乗評価などでたまに出てくる言葉だと思いますが


今回はクロスレシオの意味と
クロスレシオにすることによって得られる

メリットやデメリットについて調べてみることにしました。



クロスレシオって何?


まず始めにクロスレシオの意味や
どのように作用するのかを説明していきます。


皆さんがよく乗っていマニュアルは
通常5速から6速あたりが一般的だと思われ


(20年前のクルマは4速もありました)

ポルシェなどは現在
7速マニュアルが設定されていますよ。



そしてクルマのカタログの最後くらいのページの所に
主要諸元と記載してあるところがあり


その欄には「変速比」の項目があるはずです。


そこには1速から5速また6速まで数字か書いてありますが
これこそが「変速比」といわれるもので

英語ではギアレシオと呼んでいます。


このギアレシオは2つのギアの歯の数を割った数字で

例えば1つ目のギアの歯数が19山で
2つ目のギアが36山の場合

変速比は0.527になります。

4-2[1].gif


ギアは必ずペアでなければ成立しないため
2つのギアが必要になってきます。



ここでクロスレシオとはどういった事を指すのかというと
例えば2速と3速の数字が小さければ小さいほど「クロス」しているといい

02-04-2536_01[1].jpg


この状態を日本語で「クロスしている」と言い表わしているそうです。



ちなみにギア比の差がどの程度まで近いものを指すのかについては
明確な基準はないんだとか。




またクロスレシオにするメリットとしては
シフトアップ時にエンジン回転の大きな落ち込みをなくし


高い回転をキープすることによって
パワーバンドと呼ばれるエンジンの一番いい部分を
引き出すことができるということです。



逆にデメリットとしては
必然的にエンジンの回転数が高くなってしまうため

騒音が大きくなってしまうほか
燃費が悪化するところですが



メーカーが開発したクロスミッションは
様々な条件を想定しているため

あまり大きなデメリットはないものと考えられます。



今後、アルトワークス5MTの購入を検討している人は
クロスミッションの醍醐味を試乗で体験してみてはいかがでしょうか?

アルトワークスに採用する5AGSの変速制御プログラムはここが凄い! [ミッション]

新型アルトワークスには
スポーティーに走るのには欠かせない

5速マニュアルトランスミッションが搭載されました。


走り屋の皆さんやマニュアル大好きな方たちには
待ちに待ったミッションではないでしょうか?



実はこのブログの管理人である私も
若い頃はマニュアルで走っていたので

新型アルトワークスに採用された時にはとてもうれしかったです。



しかし、もう一つのミッションである
5AGS(オートギアシフト)&パドルシフト付が
凄いことは意外と知られていないと思います。


そこで、この5AGSのメリットやデメリットについて
書いてみようと思います。



専用チューニングを施した5AGSの本当の凄さとは?


まず始めに5AGSの基本的な事について
説明していくと


ミッション内部は普通の5速マニュアルと同じ構造ですが
発進時やシフトチェンジの際のクラッチ操作

またシフトアップとダウンを電動油圧式アクチュエーターを
使って自動で行う仕組みになっています。


*アクチュエータとは電気・油圧などの
エネルギーを動力源として機械的に仕事を行う装置の総称


img01[1].jpg


この構造の事をスズキではAGSと呼んでいますが
一般的にはAMT(Automated Manual Transmission)と
呼ばれているそうです。



そしてAGSの特徴として

クラッチ操作やシフト操作が不要で
オートマチック限定免許で運転が可能で

普通のマニュアルとは違って
オートマチック車と同じPレンジやクリープ現象を採用している点です。

m_2-a4f85[1].jpg


アルトワークスにはパドルシフトと呼ばれる
ハンドルの裏側にシフトアップ・ダウンのスイッチがあり

0400452A30151107W00114[1].jpg


いつでも好きなタイミングでギアを変えることが出来るため

オートマ限定免許でマニュアルのような運転が可能で
走り好きな方にはたまらない装備ですね。


さらに5AGSの良い所は
渋滞に入った時、オートマのように運転できるため

マニュアルのようにクラッチをつなげたり放したりする必要がないため
左足が疲れないメリットもあります。



昔のハイパワー車はクラッチが重く
渋滞がとても嫌だった思い出があります。(笑)


一方、新型アルトワークスに搭載される5AGSには
変速制御プログラムにチューニングを施すことによって

変速スピードの短縮を実現しているようで


普通の5速マニュアルよりも早くシフトチェンジができます。


通常のマニュアルの場合
クラッチを切ってシフトチェンジするため

変速時間がかかってしまいますが


AGSは電動油圧式アクチュエーターが
クラッチ操作とシフトチェンジを行うため

素早くシフトチェンジできるのです。


これはサーキットを走っている人ならわかると思いますが
高速で激しく走行するとシフトミスなどの人的ミスが発生しますが


クラッチ操作とシフトチェンジを自動で行うAGSは
人的ミスが皆無となり

結果としてタイムアップにつながる事にもなりえます。


そして上級者ならクラッチ操作が不要なため
空いた左足でブレーキ操作をすることもあるんだとか。


変速スピードの短縮には変速制御を
精密かつ正確に行う必要があるため

このあたりはメーカーの腕の見せ所だと思います。


ちなみにフェラーリなどのスーパーカーは
AGSとほぼ同じ構造ながら

変速にかかる時間はわずか0.03秒といわれていて
目の瞬きよりも早いんですよ。



反対にデメリットとしては
発進時にクラッチがつながる時にギクシャク感があるくらいでしょうか。


どうでしょう、5AGSが気になってきませんか?


もしオートマ限定免許しかなく
それでもで走りを楽しみたい人は

ぜひ5AGSに乗ってみてはいかがでしょうか?


もしかしたら5MTの人よりも速く走れるかもしれませんね。

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アルトワークスのエンジンに採用の高タンプル吸気ポートとは? [エンジン]

アルトターボRSにも採用されている
高タンブル吸気ポート。


カタログなどでは
「燃焼効率を高めながらノッキングも制御する」と

書いてありますが

実際にどんなメリットがあり
どのように作用するのか気になっている人も多いかと思います。



そこで今回「高タンブル吸気ポート」の仕組みを解説したいと思います。



高タンブル吸気ポートの仕組みやメリットは?


普段、私たちが使っている自動車のエンジンは
始動後から水温が安定するまで

燃焼特性に違いがありますが


これはエンジンが冷えている状態では
燃焼が安定しないという特性を抱えているからです。


その為、エンジンが温まるまでの間
燃料の噴射量を多くし

濃い混合気(燃料と空気が混ざった状態)を使って
燃焼状態を安定させていました。


しかし、これだと環境の観点から
デメリットでしかなく


濃い混合気を使うことで
CO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)の排出量を
増加させてしまう原因にもなってしまいます。


そこでスズキは空燃比(燃料と空気の比率)を
必要以上にリッチ化(濃く)することのないように

「高タンブル吸気ポート」を採用しています。



高タンブル吸気ポートとはシリンダーヘッドの吸気ポートで
混合気が縦渦(タンブル)を発生するように設計されたもので


tec1_1[1].gif

縦渦(タンブル)によってエンジンが冷えた状態でも
混合気に強い乱れを作り

そこに点火プラグで着火させることによって
結果的に始動直後でも比較的薄い混合器でいいことから

COやHCの排出量を減らすことが可能になりました。


また縦渦(タンブル)は燃料の
不完全燃焼を防ぐメリットもあり


完全燃焼に限りなく近づけることも確認されています。



これによって対ノッキング(異常燃焼)も抑制し
エンジン全体のトルク向上にも一役買っていることで

結果、燃費が向上するということになります。



この技術は環境性能向上のためのものですが
トルクや燃費の面でもメリットがあるようですよ。


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